２００５年０６月１４日
自作：定点観測カメラ　リモートパン化計画　その１

２００２年０６月１６日　【自作：定点観測カメラ用固定金具】の製作記事をＵＰしました。
（もう３年も前だ・・・）
このカメラを、「Ｗｅｂからリモート操作できるようにしよう！」と思いつき、改造してみました。

左右方向に向きを変えるパン機構の追加です。　（上下方向のチルト機構までは及ばず・・・。）

今回は、以下の追加改造をしました。
　　１．カメラ取り付け部分に「モータ＋遊星ギアＢＯＸ＋リンク機構」を追加
　　２．モータの回転速度を調節できるように「制御回路」を追加

回路はオペアンプとコンパレータで作ったＰＷＭ信号でトランジスタをスイッチングし、電流増幅してモータを回すようにしました。
ですが、まだ、リモート操作まではできていません。　(^^;


まずは、制御編です。


	【制御波形の一部】 まず、オペアンプのシュミット回路と積分回路を組み合わせて三角波を作りました。（左のオシロ波形） この三角波と、基準電圧（ボリュームで変化させる）をコンパレーターで比較して出力を取り出すと、基準電圧によって矩形波のオンとオフの比（デューティー比）を変えることが出来ます。 これがＰＷＭ（パルス幅）変調です。 このパルスがＯＮの時にモータを通電すると、デューティー比によってモーターに与えるトータルの電力量が変わり、回転数を変化させることができます。 また、電力損失が少なく、効率がよいのもＰＷＭ駆動の特徴です。 モータ（今回は一方向回転）には、非通電時に回転が落ちないように、「フライホイールダイオード」をつけました。
	【フライホイールダイオード】 フライホイールダイオードは、最初は整流用の物を使っていましたが、「順方向電圧降下が小さい」特徴を持つ、ショットキーバリアダイオードに変更しました。 モータがＯＮからＯＦＦになった瞬間に発生する逆起電力を、電圧が低いうちから効率よくモータ回転の継続に活用できます。 実際にモータが回転している音を聞くと、ショットキーバリアダイオードのほうが、軽快に回っているのがわかるほどです。


【モータ用電源のコンデンサ】
今回モータ用電源には単三電池２本を使いましたが、電池の両端に容量の大きい電解コンデンサをつけると、さらに調子よく回ります。
モータＯＮの瞬間、電池の内部抵抗による電圧降下で、電池の両端電圧が若干落ちるうよです。
コンデンサは、モータが食う瞬間的な電流を補って供給する役割があります。

【モータ駆動用パワートランジスタのＦＥＴ化】
今回はモータを駆動する電流を供給するのに、パワートランジスタを使いました。
今回製作した回路では、パワートランジスタは高速でＯＮ／ＯＦＦするスイッチの役割があります。
スイッチは、閉じたときにその両端の電圧降下が”０Ｖ”（抵抗値＝０Ω）であることが理想です。
ところが、トランジスタを使った場合、スイッチの両端に相当するコレクタ−エミッタ間に、どうしても電圧が残ってしまいます。
もし、この残り電圧が０Ｖになれば、モータに電源電圧を１００％加えることができるので、さらに調子よく回転するはず。
また、トランジスタ自身の発熱もなくなり、その結果、無駄なエネルギーの消費もなくなります。
そこで、このトランジスタを、低ＯＮ抵抗（0.007Ω）のパワーＭＯＳＦＥＴに交換してみようと思っています。

部品（２ＳＫ２９５６：ルネサステクノロジ）は購入済みですが、交換は次の機会に・・・・。
(^_^;


さて、次は機構編ですが、メカ音痴な私はここで大きな失敗をやらかしてしまいました。
笑ってやってください・・・。　(^_^;


	【カメラの正面から見たところ】 カメラは、基板タイプでＮＴＳＣ出力です。 以前つけていたＵＳＢカメラよりも、画質は良い様です。 画像は、ビデオキャプチャボード経由でパソコンに取り込んでいます。
	【カメラの背面から見たところ】 手前に見えるのが、タミヤ模型の遊星ギアＢＯＸです。 制御基板は、３段重ねになっています。 ・上段は、まだ部品が乗っていません。 　（写真では仮に電池ＢＯＸをのっけてます） ・中段は、Ｗｅｂからリモート操作を行なうための、ＸＰｏｒｔの基板です。 ネットワークからＩ／Ｏ制御ができる（実験済み）ので、このＩ／ＯでＰＷＭのＯＮ／ＯＦＦを行なえば良いはずです。 　（ですが、まだ機能していません。） ・下段はモータのＰＷＭ駆動を行なう回路を組んだ基板です。 ・・・、下段の基板１枚しか機能してないじゃん・・・。 (^_＾;
	斜め後ろから見たところです。 リンクの腕が見えます。 ・・・、この機構が大失敗でした。
	カメラが目一杯首を振った時のリンクの様子です。 メカに強い方は、私のしでかした間違いにお気づきかと思います。 私は、実際にモーターを回してみるまで気づきませんでした。 ・・・、とほほ・・・・。 この機構でモータを回転させると、カメラがある方向（例えば右から左）に動くときはスピードが速く、逆に向かって動くときはスピードが遅くなります。 丁度、メインストレート席でＦ１がぶっ飛んでいくのを見ている観客の顔の動きのよう・・・。　きゃははは・・・・。 ・・・・、って、笑ってる場合かよ・・・・。



懲りずに、リンク機構の変更をしました。
初めよりかまともに動くようになってきました。


	【変更したリンク機構】 一応、それなりに動くようになってきました。 遊星ギアは４００：１です。 単三電池２本でモータを回すと、カメラを動かすにしては、少し速い動きかな？ という感じで、やはり、ＰＷＭ制御でモータの回転速度を落とした方が良さそうです。
	【変更したリンク機構】 かなり、強引に作ってますな・・・。 (^_^; 機構に詳しい方、こっそりうまい作り方を教えてくださいませ。


さて、次はＰＥＴペットでも動かしますか・・・・？

おっと、その前にこのカメラの首振りを、Ｗｅｂからリモート操作できるようにせねば・・・・。
ＸＰｏｒｔに書き込む、ＪＡＶＡのプログラムを考え中。
はたして、実現できるでしょうか？？

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