２０２５年０１月２６日

自作：ヤエス　ＦＣ−２０コントローラ　その１　【通信コマンド調査】

長年（２０年以上）、お休みしていたアマチュア無線・・・、

久々に手持ちの古い無線機に電源を入れると、色々不具合が出ました・・・。
いろいろ手を入いれて何とか運用ができるようになってきました。　（前回までの記事）

ＨＦ〜４３０ＭＨｚまで使える無線機［ＦＴ−１００］とペアで使っていたオートアンテナチューナ［ＦＣ−２０］ ですが、このアンテナチューナは無線機本体とは［専用のケーブル］＆［専用の通信］で継がっていて、汎用性がありません。

対応している無線機はヤエスの［FT-100］［FT-847］［FT-857］［FT-897］・・・となっているようです。
どれも発売日は20年以上前のものになります。

手持ちのＦＴ−１００が故障して使えなくなってしまうと、このアンテナチューナーまで処分する、、、というのは大変もったいないと思いました。
（オークションサイトなどでは、結構売りに出されてます・・・）

もし、どんな無線機にも対応することができれば、アンテナチューナー自体が故障してしまうまでは十分使えます。

そこで、オートアンテナチューナ［ＦＣ−２０］ と 無線機［ＦＴ−１００］ 間での信号のやり取りが解析できれば、アンテナチューナーの延命化ができるのでは、、、と思い、ハードウェア構成／信号（通信コマンド）のやり取りを調べて、どんな無線機でも対応できるコントローラを自作してみました。

まずは、無線機［ＦＴ−１００］ と オートアンテナチューナ［ＦＣ−２０］ 間の通信コマンドについて調べました。



【上図：通常の接続】 無線機とアンテナチューナは、専用のコントロールケーブルで接続されています。 【下図：自作したコマンドチェッカー】 コントロールケーブルのところを、今回自作したコマンドチェッカーに入れ替えます。 コマンドチェッカーは、無線機とアンテナチューナー間でそれぞれやり取りしているコマンドをパソコンのターミナルソフト（TeraTerm）でモニターできるようにしています。 また、各信号をオシロスコープでモニタ出来るように、チェックピンを立てています。 図の左側が FT100 → CF-20 へのモニタ状態。 図の右側が FT100 ← CF-20 へのモニタ状態。





	【上図：コマンドチェッカー】 ユニバーサル基板に、秋月電子の「FT232RL USBシリアル変換モジュール」を2個実装しています。 無線機とアンテナチューナーのUART通信を、ターミナルソフトでモニタする為です。 また、基板のジャンパー設定を変更することで、パソコンのターミナルソフトからそれぞれの機器に対して、コマンドを送信することもできます。 （回路図は後述） 【中図／下図：コマンドチェッカーを接続したところ】 無線機とアンテナチューナー間に、コマンドチェッカーを接続したところです。 この状態で無線機を操作して、無線機がアンテナチューナーに出すコマンドや、アンテナチューナーが無線機に返すコマンドを調べます。
Tuner_ON.mp4 Tuner_OFF.mp4	無線機側で、［Tuner ON］／［Tuner OFF］ 操作をした時の､ターミナルソフトの画面（動画）です。 各コマンドのタイミングはわからないですが、コマンドの内容は確認できます。
	【上図：オシロでタイミング確認】 コマンドのタイミングを詳細に確認する為、各信号をオシロスコープで確認しました。 【中図／下図：コマンド詳細】 無線機側で、［Tuner ON］／［Tuner OFF］ 操作をした時の､コマンドのやり取り（タイミング含む）の例です。 無線機から出すコマンドを、無線機からではなく、ターミナルソフトから送信してみると、アンテナチューナーは正常に応答する事が確認できました。
	今回製作した「コマンドチェッカーの回路図」です。 （クリックするとPDFが開きます）


無線機から出すコマンドに従って、アンテナチューナが動作しています。
無線機の代わりにパソコンのターミナルソフトから出すコマンドでも、同様にアンテナチューナが動作する事がわかったので、ターミナルソフトの部分を、マイコンに置き換えれば 「アンテナチューナ コントローラ」 ができそうです。

次回は、「コントローラの製作」についてアップします。

V(^_^)


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