２００５年０８月１２日
修理：電源が入らなくなった９８ノート（ＰＣ−９８０１ＮＣ，ＰＣ−９８０１ＮＡ／Ｃ編）

石川県のcozy0539さんから、修理依頼がありましたので、いつものように”だめもと”を前提に引き受けました。
今回はＰＣ−９８０１ＮＣ　４台と、ＰＣ−９８０１ＮＡ／Ｃ　２台の計６台の依頼でした。

修理結果を先に書きますと、ＮＣが４台中１台、ＮＡ／Ｃが２台中１台の計２台がうまく修理できました。
ＮＣは４台中２台が、いつも交換するコンデンサが子基板の裏についているものだったので、手がつけられませんでした。
（この場合、子基板をマザーボードから外さないと修理ができません。）

勝率は低いのですが、今回の修理は「コンデンサテスタ（自作）」と「ＬＣＲメータ（市販品）」の測定器を有効に使うことができ、また、これらの測定器をどのように活用したらよいか体感できましたので有意義でした。
（また、新しいはんだ吸取り器を購入するきっかけにもなりました。）



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ＰＣ−９８０１ＮＣ

１台は、電源スイッチをＯＮした瞬間ＬＥＤが点くのに、すぐに消えてしまう症状でした。
三つある子基板のうちの一つの上に乗っているディスクリートの電解コンデンサが液漏れしていましたので交換しました。
力ずくな修理になりましたが、一応起動するようになりました。


	液漏れした電解コンデンサの交換 やっとこさ、子基板の片側の足を外すことができて、基板上のコンデンサを外したところです。 ちょっと、アクロバット的な修理になってしまいました。 （cozy0539さん、すみません。） m(_ _)m （・・・、はっ、はんだ吸取り器が、・・・、きれいに取れるやつが欲しい・・・。）
	コンデンサ３個を外したところ 上の２個横並びのコンデンサのところは、取り外すときのはんだの熱で（？）、色が変わっています。 下側のコンデンサは、液漏れして、うっすらと電解液が基板に付着しています。 コンデンサは、外さなくてもエアダスターなどで基板とコンデンサの隙間にエアを吹き付けて、液漏れを確認することができました。 液漏れしていると、エアの勢いで漏れた電解液がにじみ出てきます。 表面実装の電解コンデンサが液漏れしている場合は、足の部分にはんだごてを当てると、いや〜な、生臭いような匂いがします。 故障する前にこの匂いがすることがあります。 いい匂いではないので、体には良くないでしょう。 はんだ付けだけでもそうですが、換気はしっかりしないといけませんね。

交換するコンデンサが子基板の表に付いていて交換可能な２台のＮＣのうち、１台は上記の修理で起動しました。
・・・、が、残念ながらもう１台は起動しませんでした。


↓　いつも交換するコンデンサが、子基板の裏についているタイプです。


この基板をマザーボードから分離しないとコンデンサの交換ができません。 今回、自分の技術では手持ちのはんだ吸取り器では、分離は無理と判断してこの時点で修理をあきらめました。 （腕の悪さを道具のせいにする、悪い癖・・・。）




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ＰＣ−９８０１ＮＡ／Ｃ

２台中１台は、いつものコンデンサ１個を交換したことで、ピポッ！音とともに起動しました。
もう１台は、まず、いつものコンデンサ一個を交換しましたが、起動せず。
その後、マザーボードと、マザーボードの上の子基板の電解コンデンサを一つずつ交換してみました。
しかし、電源スイッチを押した瞬間ＬＥＤは点くものの、すぐに電源は落ちてしまいます。
この症状の場合は、まだ、どの様に修理したらよいかわからず、残念でしたが修理をあきらめました。
m(_ _)m

↓　ＰＣ−９８０１ＮＡ／Ｃ内部です。


左上 ＨＤＤを装着する部分です。	右上 ＦＤＤを装着する部分です。
左下 キーボードの下です。	右下 キーボードの下です。 ＣＰＵ　ｉ４８６ＳＸ　が見えます。



↓　マザーボードに付いている表面実装の電解コンデンサです。


	２２μＦ、２５Ｖの電解コンデンサ 四角い樹脂で覆われていてマザーボードに接着されています。 中身は、円筒型のコンデンサです。
	２２μＦ、６．３Ｖの電解コンデンサ 足の方向から撮影。 取り外すのには、ラジオペンチで胴体をつまみ、かるーく左右に揺らしながら、足の部分をはんだゴテで温めます。 どなたか、もっとうまいはずし方をご存知でしたら教えてください。

これらを外した後、ディスクリートの電解コンデンサに交換しました。
取り付けスペースがかなり大きくなりますので足の曲げ方など、工夫が要ります。



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今回の修理には間に合いませんでしたが、これをきっかけに、サンハヤトの「はんだシュッ太郎」というはんだ吸取り器を購入しました。
これは、安価な割になかなかの優れものです。

自分の９８０１ＮＡ／Ｃの電源の調子がおかしくなってましたので、ＤＣ−ＤＣコンバータ基板をマザーボードから外すときに使いましたが、結構うまく外すことができました。　４、５回外したり付けたりを繰り返しました。
このときの修理のページは、また後日ＵＰします。
「電源ボタンを押した直後、電源ＬＥＤが点灯するものの、数秒後に電源断してしまう」というパターンの修理がうまくいきましたので・・・。
・・・、たぶん・・・。　大丈夫と思う・・・。

ＪＵＩＣＥ９８（対コンピュータ缶ジュースゲーム：ｎｏｎｃｈａｎ　ＳＯＦＴ）の自動実行モードで、連続動作確認！！
(^_^;

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