２００５年０７月１０日
自作：コンデンサ・テスタ

ＣＱ誌２００５年７月号に、「コンデンサ・テスタ」の製作記事が載っていました。
ＪＲ２ＰＤＣ／１　加藤さんによる製作記事です。

この測定器は、「基板上のコンデンサを外さずに良否が判断ができる。」という優れものです。
コンデンサの容量が１μＦ以上であれば、コンデンサの種類や容量を問わずチェックすることができるそうです。

今までやってきたＰＣ−９８ノートパソコンの修理や、他の修理にも使えると思い、早速製作してみました。



	完成後、正面から見たところです。 ケースの穴あけ寸法は、製作記事と同じでバッチリでした。（部品の違いによる穴径は少し違う物がありましたが。） 製作記事では、１００μＡの電流計を使っていましたが、たまたまパーツ屋さんに５００μＡの物しかなかったため、それで代用しました。 １００μＡの方が、すぐに１００％と読み替えができるので感覚的に良いのですが、注文後、２週間かかるということで待ちきれず・・・・・。 ５００μＡフルスケール振らせるため、若干基板回路の抵抗値を変更しました。 （メータと直列に接続してある抵抗を小さめにして、メータとの分圧比を変えました。） あっ、校正用ボリュームのつまみを買い忘れた・・・・。 (^^;
	ケースの蓋を開けたところです。 右側下のターミナルに、整流用ダイオード２本がありますが、この取り付け位置はターミナルの上側にするべきでした。 写真のように、下側につけると、蓋を閉めたときに００６Ｐの電池と干渉してしまいました。 製作される方は注意してください。 ちなみに、ＣＱ誌の記事の写真では、しっかり上側にしてありました。 細かい配慮がありますね。
	基板の部品実装の様子です。 ＣＱ誌の基板は、部品実装の様子がわかりやすいように、大き目の基板を切って、２３穴×１６穴として使っていました。 今回は、部品実装をやや密に配置して、市販の基板を切らずにそのまま使ってみました。（sunhayato：ICB−８８Ｇ） 数個の抵抗を立てて配置することで、１５穴の幅でも実装できました。 大枠の部品配置やジャンパーは、製作記事と変わりありません。
	テスタ棒の信号波形 製作記事に、「１００ＫＨｚ、１００ｍＶ（ｐ−ｐ）」の波形がでる」ということでしたので確認しました。 立ち上がりがややなまってて、きれいな矩形波にはなってませんね。　若干回路定数の見直しがいるのかな？ 時間軸：５μＳｅｃ／div、電圧軸：５０ｍＶ／div　なので、周波数は１１１ＫＨｚ、電圧は１００ｍＶ（ｐ−ｐ）といったところでしょうか。 この信号がプリント基板に実装された被測定コンデンサに印加されます。 この測定器は、ＥＳＲ（コンデンサの等価直列抵抗）の増加（＝劣化）を、メータの触れ具合により確認するようになっています。 劣化したコンデンサでは、メータの触れが小さくなるそうです。 また、コンデンサがショートしている場合は、ＬＥＤの点灯でわかる様になっています。


さて、半日を部品購入に費やし、１．５日を製作に費やしまして完成しました。

と、ここで肝心なことに気づいたのでした・・・・。
「（ﾟ０ﾟ;）　あっ！、　・・・・、コンデンサの不良サンプルがない・・・・・。」
いつも９８ノートの修理で取り外していた不良コンデンサは、つい最近廃却したばっかりでした。
いいサンプルだったのに・・・・。
（；＿；）

このような測定器は、ノートＰＣに限らず、いろんな修理で活躍できると思います。
次の修理の機会を待ちましょう！

今回の製作にあたり、わからない部分をＪＲ２ＰＤＣさんにメールで質問し、アドバイスをいただきました。
ＪＲ２ＰＤＣさん、どうもありがとうございました。

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