２００４年０２月１５日
修理：ＭＯＯＧ　シンセサイザ

会社の友人が、知人から「シンセサイザーを修理できないか？」との問い合わせがあったらしく、できるだけやってみようと、友人と一緒に修理をすることにしました。

症状は、出ていた音が出なくなった。　というものです。

電子楽器は好きなのと、ブロック図や回路図がネット上にあるため、何とかなりそうかな、と思い修理を引き受けました。
直るという保証は無く、だめもとの修理です。



	シンセサイザーは、「ＭｉｎｉＭＯＯＧ（ミニムーグ）」というものです。 特製のハードケースに収められていました。
	ロゴプレートから、1972-1981 年のモデルということがわかりました。 電源とスピーカ（アンプ内臓）を接続し、音が出るかどうかを確認しましたが、うんともすんとも言いません。 そこで、まずは電源回路の調査から・・・・。 電源回路は、予定通りの電圧（±１０Ｖ）が出ていました。
	次に怪しいと思われるのは、終段のアンプ（ＶＣＡ）です。 終段アンプ直前に、４４０Ｈｚ（チューニング用のＡの音）の発振器があるので、オシロスコープで波形を確認したところ、なんと、しっかり４４０Ｈｚ（若干Ｆずれしていましたが）のＳｉｎ波が出ています。 また、鍵盤を押しながら、ＶＣＯ、ＶＣＦを触っていくと、それらしい波形がオシロスコープで確認できました。 ・・・っと、ここまで来ると、いよいよ終段のアンプが怪しいというこになります。 回路図を見ながら、オシロスコープのプローブを怪しい回路周辺に当てていたところ、スピーカーから「ポー・・・」っと小さな音が聞こえてきました。 「・・・、あれ？　何か聞こえない？」っと、スピーカのボリュームを上げると、しっかりしたＡ−４４０が出てきました。 「こりゃ、音出るぞ・・・。」っと、思わず、操作パネルの各ボリュームを調整したところ、それらしいい音がしっかりと出てきました。 スピーカから出るＭｉｎｉＭＯＯＧの心地よい重低音にいっとき感動してました。 オシロスコープのプローブを当てたことで、回路の状態が変わって音が出るようになりましたが、原因がはっきりしたわけではなく、動作もいまいち不安定です。 次回、終段のアンプ周辺の部品を調達し、交換してみようと思います。
	ところで、私が、大学生のころ「イエロー・マジック・オーケストラ（ＹＭＯ）」（1978〜1983）が大流行していました。 当時、テクノポップといわれるジャンルでしたね。 細野晴臣・坂本龍一・高橋幸宏が作り出す、それまで聞いたことが無いような、斬新な音楽には結構はまってしまいました。 （彼らも、ＭｉｎｉＭＯＯＧを使っていたそうです。） 　（↑当時行ったコンサートのチケットをまだ持っていました。　２０００−２０＝1980年だ！） そういえば、冨田勲さんの「惑星」なんかにも感動してたなぁ・・・。 シンセは完全修理ができて、続編がかけますように・・・・・！？


それにしても、いまの電気製品だと、たくさんのＬＳＩ（集積回路）が使われているところでしょうが、この時代のものは、一つ一つの部品や回路がわかりやすいので、まだ修理しやすいのではないかと思います。

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